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Sat Dec 27 20:00:11 CET 2003
春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎはすこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
夏は夜。月のころはさらなり。闇もなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。
秋は夕ぐれ。夕日のさして、山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて、雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。日入りはてて、風の音・虫のねなど、はた言ふべきにあらず。
冬はつとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭もてわたるもいとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。
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